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在宅・訪問診療の分野は求人が多すぎる!訪問診療で、自分のキャリアに合った勤務環境を探すためのコツ。

当社に寄せられる「医師をぜひ紹介してほしい」というお電話の、
2件に1件が「訪問診療」の医師求人です。

国策として「病院」「病床」が減らされる中、
在宅医療の求人が増えるのは、当然と言えば当然なのですが、

働く医師側にとっては「在宅医療・訪問診療は未経験」で就任するケースも多く、
自分に合う職場なのかの見極めが困難で、ミスマッチが起こりやすいのも、
訪問診療と言えます。

そこで、先生および採用担当者に知ってもらいたい
見極めポイントをご案内します。

「在宅医療」「訪問診療」「在宅時医学総合管理料(在総管)」について

厚労省の患者向けリーフレットによると、
「在宅医療」とは、病院の外来を受診できない人のための医療で、
大きく分けて「往診」と「訪問診療」に分かれます。

「 往診 」とは:急変の際などに、不定期に、患者さんのご自宅などに
         医師が訪問し、診療を行います。

「訪問診療」とは:計画的・定期的に、患者さんのご自宅などに
         医師が訪問し、診療を行います。

さらに、月に 2 回以上の定期的な訪問診療を、24 時間 365 日体制で実施した場合には、
「在宅時医学総合管理料1」が可能になります。


いま、多く寄せられている「在宅」「訪問診療」の医師求人は、
「在宅時医学総合管理料1」の算定が可能になる診療を行う医師の募集です。

尚、「在宅時医学総合管理料2」は、24時間365日の診療体制を敷いていない場合の算定基準となります。

この「在宅時医学総合管理料」は、「単一建物の中の診療患者数」によって、
基本となる点数が大きく異なります。

訪問診療の算定基準は、ケースによって非常に細かく規定されており、
ここではとても書ききれませんが、「単一建物の中の診療患者数」の規定により、
居宅は診療報酬が高く、老人ホームなどの施設で複数の患者を診療する場合は、
移動が無く楽だという視点から、診療報酬が居宅の半分以下に設定されてます。

見極めポイント【1】:居宅(個人宅)か施設(老人ホーム等)か

これは、多くの先生もご存知かと思いますが、
訪問診療といっても、

1)老人ホームなどの高齢者施設を中心に患者を獲得しているクリニックなのか、
2)居宅(個人宅)の在宅医療を中心に患者を獲得しているクリニックなのか

で、先生の一日の動きや、診療する患者数に大きな違いがあります。

~受け持つ患者数・1日に診療する件数が違う~

1)の施設中心の訪問診療の場合、
常勤医師(週5日勤務)の受け持ち患者は、およそ300人以上です。
月2回訪問×300人=診療回数は600回を超えます。
1日当たりの診療件数はおよそ30~40件となります。

2)の居宅中心の場合、
常勤医師(週5日勤務)の受け持ち患者は、およそ80~100名です。
ターミナルに関わることも多いので、時には毎日訪問する患者さん
なども出てきます。
月2回訪問×100人=診療回数は200回を超えます。
1日当たりの診療件数はおよそ10件となります。

~医療的処置や看取りの件数も違う~

1)の場合は、医療的な処置が多くなったら、なるべく病院に行って欲しい
施設もありますので、看取り及び重傷者の件数は、少ない傾向があります。

逆に、居宅の場合は、入院は検査や手術後数日で、看取りは自宅でを希望している
ケースも多く、医療的な処置も多い傾向があります。

見極めポイント【2】:訪問時の人員体制は?「自分で運転・一人で訪問」「看護師が同行」「ドライバーあり」「秘書が同行」等

訪問時の人員体制は、

1)施設訪問の場合は、「自分で運転・一人で訪問」が多い傾向。

2)居宅中心の場合は、「ドライバーあり」「看護師・薬剤師など医療スタッフの同行あり」も多い。

施設訪問は、午前1施設・午後1施設のパターンが多く、移動回数が少ない。施設なら駐車スペースがある。
また、施設に看護師が常駐しているケースも多いため医師が単独で訪問する方が理に適っています。

居宅の場合は、1日10か所を回ると、そもそも移動の回数が多く、道を覚えたり、駐車場を探したり
に時間を取られると非効率のため、ドライバーが付くことが多いです。

看護師の同行があれば、その場で指示をして処置をして貰えますが、
お互いの時間を効率的に使う意味でも、患者の様子を把握する上でも、敢えて別々に訪問することに
意味を感じているクリニックもあるようです。

見極めポイント【3】:オンコール・時間外の呼び出しの有無。(訪問診療でもオンコール無し求人があります)

そもそも訪問診療は24時間365日の診療体制が基本になりますので、
クリニックとしては、時間外のオンコール、時間外の往診の体制を整えています。

施設在宅の場合、時間外のオンコールは「多い」。出動・往診は「少ない」。
居宅在宅の場合、時間外のオンコールも、出動・往診も「主治医として状況把握しながらコントロールできる」

という声を聞きます。


多くのクリニックがファーストコールは「訪問看護師」が対応し、
医師の判断が必要な場合にセカンドコールとしてオンコールが鳴ります。

よって、時間外のコールは、よほどのことが無い限り来ないのですが、
やはり月に8-10件ほどはあるようです。

さらに「施設在宅」の場合は、患者さんの為だけではなく、
「施設で勤務する介護・看護スタッフを医師がサポートする」
という視点も重要です。

重症患者は少ないので、出動回数そのものは多くないのですが、
信頼関係が築けるまでは、要請に応じてできるかぎり出動したり、
時間外の問い合わせにも、医師が直接対応したり、若干、サービス
的な要素も加わってくるようです。


一方、居宅の場合は、患者数が少なく、状況を一人ひとり把握することができるため、
この場合はこうすればいい。こうなったらすぐコールしてなど、きめ細かい指示を
しておくことで、慣れてくると医師側でかなりコントロールしながら動けるようになると
多くの先生がおっしゃいます。

看取りについても、家族と十分に対面で話し合い、
家族みんなで看取って、主治医は翌朝、訪問するという話し合いが
できているというケースが実際は多いそうです。

最近、複数の訪問診療クリニックを運営する法人は、
「夜間当直待機」のアルバイト医師をエリアで1名雇い、
常勤医師については、夜間の出動を免除している求人も、
よく見られるように成りました。

複数クリニックを運営していなくても、
常勤医は宅直・当直を週1日のみで、後はアルバイト医師という
パターンも見られます。

ON-OFFをきっちりして、身体を休めたい医師や育児中の医師にも
訪問診療に来てもらえるように、勤務環境は改善してきています。

見極めポイント【4】:院長職か、勤務医か。

ON-OFFの話にもなるのですが、
勤務医であれば、就任時の勤務条件契約によって、
休日を完全に確保したり、オンコールも完全OFF日を
週の半分以上確保したりという事も可能です。

しかし、院長職の場合は、勤務医や非常勤医の穴を
埋める責任がある為、特に立上げの1-2年は1週間の大半を
一人でオンコールを持たなければならないことも
覚悟しなければならないでしょう。

中には、院長職、それも立上げでも、
近隣に同法人の訪問クリニックを運営しており、
2-3院のクリニックで夜間のオンコールを持ち回りに
することで、新規立ち上げの院長の休みを確保する
サポートができる体制の求人もあります。

ポジションや報酬だけではなく、
ご自身がやりたい勤務スタイルをよく考えて、
選んでいただく事が大切です。

見極めポイント【5】:訪問先は半径16km?・5Km?

在宅の診療報酬は、拠点となるクリニックから半径16Km以内でないと
算定できませんが、半径16kmというと、かなり遠くまで訪問することになります。

例えば東京駅を中心点とすると、5km圏内はほぼ山手線内ですが、
16kmになると、千葉の市川市や、埼玉の川口市・草加市、神奈川の川崎市なども範囲になります。

大阪駅を中心点にした場合は、16㎞だと箕面市、大東市・八尾市、堺市、兵庫県西宮市が範囲になります。
かなりの広範囲であることがお分かりになるでしょうか。

特に居宅を中心にしているクリニックであれば、
半径5-7km以内でないと、相当移動が大変になるというお話を聞きます。

一方、施設中心の在宅の場合は、16㎞ギリギリまで行くこともあるようです。
確かに、午前1件・午後1件などの施設訪問で、直行・直帰の体制を取るのであれば、
遠方の訪問であっても、極端に効率が悪くなることはないでしょう。

勤務医として仕事をするときには、
・自分が訪問する範囲の確認をする。特に訪問先で一番遠いところはどこか?

・クリニックとして、移動の時間や距離を考えて、医師の負担を少しでも減らす
 ために、工夫をしているか?

を確認してクリニックの運営方針を知ることは大切です。
いずれにしても、医師にとっては、近い場所に訪問先があった方が良いのですけどね。

見極めポイント【6】:自分にとって在宅医療は向いているか。

ある、呼吸器内科医で、経験15年目で在宅のアルバイトを始めて、
3年後に自ら訪問診療のクリニックを開業した女性医師に話を聞いたところ。

・在宅医療・訪問診療は、どんな経験の医師でもできる。

・ただ、病院での勤務とはあまりにも違うので、
 常勤で勤務する前に、アルバイトなどで少しでも経験してから、
 納得して入る必要がある。

とおっしゃっていました。

私も多くの在宅医療に携わっている先生とお会いして、感じるのは、
在宅では、病院よりもずっと多様なコミュニケーションスキルが求められる点です。

患者さんだけでなく、その家族、訪問看護・訪問介護、ケアマネージャー、入院時の主治医など
多くの異なる職種・異なる組織に所属する人たちの「立場」と「気持ちを理解」し、
必要な医療を見極めて提供し、時に、アドバイスをすることが求められます。

一方で、病院の外でできる治療には限りがあり、
特別な手技は求められないので、それを物足りなく思う先生にとっては、
医師として遣り甲斐のない仕事だと感じられる場合もあるようです。

(以前、お会いした先生は私に「この患者さんに好物のお饅頭を食べさせて良いか?を検討する
 ために集められて意見を求められるんです。これ、医師の仕事ですか?在宅ってそんなレベル
 なんですよ。」と仰っていました。私は先生のおしゃる事にもとても共感しましたが、一方で、
 それは、とても在宅医療らしいテーマだなぁとも思いました。その先生は、その後、検査や治
 療ができる外来のクリニックを継承開業されました。)

在宅・訪問診療医は、難しい手技を必要とされない点から、
他の専門科目の医師から下に見られる風潮がありますが、上や下ではなく、
患者の毎日の生活を、医療・介護の他職種で支えていく
「組織・職種を超えたチーム医療」に面白味を見いだせる先生にとっては、
とても遣り甲斐ある仕事だと思います。

また、我が国の医療の中では新しい分野であり、
ビジネスチャンスが多く残されているのも、在宅の分野です。

医師としてだけではなく、経営者としてのスキルアップを望むのであれば、
在宅医療は今、最も面白い分野だと思います。

訪問診療は先ず経験してみる事が大事。「同行・見学」「トライアル勤務」も歓迎されます。

訪問診療の求人は、現在、非常に多くあるため、
どこを選べばよいか迷うケースも在ると思いますが、

多くは、診療の同行・見学を喜んで受け入れてくれますし、
トライアルを兼ねたアルバイト勤務も調整していただけます。

年収に関しては、受け持つ患者数や時間外オンコールの貢献期待度によって
かなり高額(2000~2500万円)から、時短勤務・オンコールなし・週3-4日勤務(1000~1500万円)まで、
多様な働き方を相談して、自分にフィットする働き方を作っていける点も、訪問診療の良い点です。

もしも、まだ、訪問診療を未経験の先生がいらっしゃいましたら、
20-30代の若手の先生だけでなく、50-60代の先生迄、少しでも多くの先生方に
「見学だけ」「アルバイトだけ」でも、一度はやってみて頂き、
これから益々増える在宅医療を知って頂きたいと思います。

その上で、各クリニックの方針や勤務環境を吟味していただき、
常勤・非常勤・院長・勤務医・当直のみなど、
それぞれに最も相応しいクリニックをお選びください。


mcプロダクツ キャリアコンサルタント 石井美和